うつ病のご家族がいる方から、うつ病の方への接し方について、ご質問をうけることがよくあります。
うつ病というのは、周囲から見て、理解がしにくい病気です。
うつ病のご本人が着実と快方に向かっていけるよう、家族としてどのように関わったらよいかご説明いたします。
うつ病を1から知る気持ちを持つ
どんな方でも気分が落ち込むことがあるため、うつ病もそういった日常の落ち込みの延長線にあると想像する方が多いです。しかし、うつ病は、日常の落ち込みとは基本的に異なるものだと考えてください。
例えば、職場でミスをして、落ち込んでいる人がいたら「大丈夫、元気だして!」と励ますことがあると思いますが、うつ病の方に対して、励ますことは良い方向に進まないことがほとんどです。
うつ病については、一から知る気持ちで学んでいただくのがよいでしょう。
うつ病関連の本を読む
最近は、一般の方向けにうつ病の本が多く出版されていますので、ぜひ本屋さんの心理のコーナーに足を運んでみてください。実際にご自身でページをめくってみて、「これなら読めそう」という1冊を見つけていただくのが良いと思います。
お忙しくて本屋さんに足を運べない方向けに、1冊挙げるとしたら、以下の書籍がおすすめです。うつ病を経験されたご本人の体験をもとに書かれています。
うつ病九段
先崎 学(原作)、河井 克夫(漫画)
文藝春秋
病院に一緒に行く
うつ病のご本人が、ご家族の同伴を希望されるか否かによりますが、私が実際にカウンセリング内で、うつ病の方のお話をお伺いしていると、多くのが「家族についてきてもらってよかった」とおっしゃられます。
病気を知って頂くきっかけとなりますし、うつ病の方の安心にもつながりますので、病院にはご同伴いただけると良いでしょう。
ただし、診察はご家族の不安を解消する場ではありません。あくまでうつ病の方がメインでお医者様とお話ができるようにしてください。
うつ病は必ず良くなると信じて待つこと
うつ病が長引くと、ご家族の方にとってもストレスになると思いますし、病状がいつまで続くか分からないことは、ご家族を不安にさせると思います。しかし、そういった不安は、うつ病のご本人が安心して療養することを阻みます。
大切なことは、ご本人の体調がよくなることを、ご家族の方が信じて待つことです。うつ病の方は、うつになる直前に頑張りすぎていて、周りにSOSが出せない状態になっていることがほとんどです。ご家族としては、「今までよく頑張ってきたから少しゆっくり休んで」というお気持ちで接していただけると良いと思います。
自身のケアに努めること
忙しい毎日に、うつ病の方の看病も加われば、ご家族の方がストレスを感じることは当たりまえです。
ここまでご家族としてのサポートを記載しましたが、まずはご自分が体調を崩されないよう注意することが一番大切です。
うつ病患者のご家族の方が、カウンセリングを利用されることもよくあります。先の見えない病気と闘うことは誰でも大変です。ご自身では抱えきれない想いを誰かと共有するだけで、心が軽くなります。
うつ病の方の気持ちがうつ病の方にしかわからないように、うつ病の家族の方が体験することもまた当事者以外の方には理解されにくいものです。
新宿しろくまカウンセリングでは、カウセリングのお申込みを受け付けております
新宿しろくまカウンセリングでは、うつ病患者の方のご家族からのカウンセリングを受け付けております。
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