うつ病で休職中の方の休み方を解説します

うつ病で休職をされた方から「休職中はどんなふうに過ごすのがいいですか?」という質問をよくお受けします。
今まで週5日働いていた方からすると、急に毎日休んでよいと言われても、何をしたらよいのか、戸惑いを持たれることと思います。
この記事では、休職直後から復職をするまでの大まかな流れと、おすすめの過ごし方をご説明します。休職中の方はもちろん、そのご家族の方が読んでいただいても、参考になると思います。

【Sep1 休職直後】心も身体も休める

休職直後は、まずは主治医から処方されたお薬をしっかりと飲み、よく休むようにしてください。
丸一日ベッドで横たわる日が続いても、問題ありません。
ずっと寝てばかりだと、罪悪感を持たれる方が一定数おります。罪悪感を感じている状態では、身体は休めていたとしても、「心」は休めていません。例えば、「職場の人だって、みんな大変なのに自分ばかり休んで申し訳ない」とか、「何もしていないのが恥ずかしい」とか、そういったお気持ちが湧いてくるかもしれません。
最初は難しいかもしれませんが、罪悪感はなるべく持たないよう、ゆったりと過ごしていただくのが、復職への近道です。身体だけでなく、「心」も休めるよう工夫してみてください。

【Step2 少し意欲がでてきたら】自分が好きなことをする

丸一日ベッドで過ごす日々から、少し動けるようになったら、ご自分が好きなことをしてみてください。
ポイントは、「やるべきこと」をするのではなく「やりたいこと」をするのです。
人によっては、休職期間を利用して資格の勉強をしたり、英会話を身に着けようとしたりする方がいますが、基本的にあまりよくない方向に進むことがほとんどです。資格や英会話などの継続学習が必要なものは、休職中に計画をたてたとしても、ほとんど計画通りにはなりません。むしろ、本来の目的であるうつ病の治療から遠ざけてしまうことになりかねません。
漫画を読みたかったら読むとよいですし、散歩に行きたかったら行かれるのがいいです。
あなたがやりたいことであれば、「何がよい」「何がだめ」というのはありません。
休職前は、やるべきことが山のようにあって、ご自身の気持ちが分かりにくい状況になっていたと思います。休職中は、「何をするべきか」ではなく「自分がどうしたいのか」という観点を大切に、過ごしてみてください。

一例

散歩をする
料理をする
スーパーで買い物をする
漫画を読む
絵を描く
ヨガをする
音楽を聴く
カフェに行く

【Step3 丸一日ベッドで過ごす日がなくなったら】生活リズムを整える

丸一日ベッドで過ごす日がほとんどなく、外出ができるようになってきたら、生活リズムを整えてみましょう。
まずは、起床時間と睡眠時間を決め、3食食事をとるように心がけてみてください。睡眠と食事が整ってきたら、日中にやることを決めてみましょう。例えば、お昼はテレビを見る、夕方は散歩に行くといった感じです。誰かと会う約束をして、外出してみるのも良いでしょう。
できる日とできない日があっても問題ありませんし、ステップが後戻りしてしまうこともよくあります。できなかったとしても落ち込む必要はありません。休職中に、後戻りなく回復される方はほとんどいらっしゃいません。
休職中は、焦る気持ちが一番の大敵です。うつは必ずよくなっていきます。焦らず、のんびりと進んでいきましょう。

【Step4 復職への意欲がでてきたら】復職の準備をする

生活リズムが整い、復職の意欲がでてきたら、復職の準備をしましょう。
会社でリワークプログラムが準備されていることがあったり、ご自身で就労移行支援やクリニックのリワークに参加される方もいます。休職明けから、いきなり週5日働くのは難しいので、働くための練習・訓練をしていくイメージです。
リワークプログラム等を利用しないようであれば、例えば、8:30に最寄り駅まで散歩に行く、10:00~12:00は図書館で本を読む等、働くことを意識した内容を計画してみてください。
一気に行うのではなく、スモールステップで目標を設定して、行うことがポイントです。

ご希望があれば、新宿しろくまカウンセリングをご利用ください

Step2以降、カウンセリングを利用される方がいらっしゃいます。
うつは、うつを経験したことがない人にとっては理解が難しく、クライエント様本人もなかなか周りに本音で話しにくいものです。
カウンセリングは、どんなことでも安心してお話できる場です。利用していただくことによって、クライエント様の心の健康を取り戻していく一助となれば幸いです。

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