傾聴は人間関係を円滑にするのに有効

心理カウンセラーを目指す人の多くは、「傾聴」の訓練を受けます。
「話を聴くのに、訓練がいるの?」と思われる方もいると思いますが、本当の意味での傾聴はとても難しいことです。
心理カウンセラーが傾聴を学ぶのは、「注意深く相手の話に耳を傾けること」が、クライエントとの信頼関係を構築する一助となるからです。
信頼関係の構築には、傾聴が不可欠であり、心理カウンセラーでなくても傾聴を学ぶことは、人間関係を円滑にするのに有効です。

傾聴の基本や大切さについては、以下のコラムにまとめましたので、ご参考にされてください。

このコラムでは、話を聴くことが多い職種の方や、人間関係や夫婦関係をより円滑にさせたいと考えている人におすすめの、傾聴スキルを学ぶ方法を紹介したいと思います。

傾聴を学ぶ方法は、本を読むこと、資格を取得すること

それでは、傾聴の訓練をするには、どのようにしたらよいでしょう?
おすすめの方法を2つご紹介いたします。

本を読む

傾聴に関する本は、多く出版されており、そのなかでも下記がおすすめです。
ベストセラー『プロカウンセラーの聞く技術』を、漫画化したものが本書です。
誰しもが経験するような日常生活のなかで、聴き上手になるヒントを紹介しており、すべての人におすすめできる1冊です。

より深く学びたい人には、親本『プロカウンセラーの聞く技術』もおすすめです。
心理カウンセラーの筆者も、少なくとも3回は読みました。そのくらい読めば読むほどに発見がある本です。

資格をとる

本だけではなく、より実践的に学びたい方のために、「産業カウンセラー」という資格を取得することがおすすめです。
産業カウンセラーとは、「働く人々を支援するカウンセラー」です。
理論を学習するe-Learningと体験型のカウンセリング演習で成り立っており、体験型演習は、104時間にわたります。
理論をただ学ぶだけではなく、演習を通じて、傾聴を体感的に学ぶことができます。

傾聴を学ぶことは、自身の成長につながる

「傾聴」は、自分の考えを脇に置いて、話し手の感じていることを一緒に体感することです。
ときに相手の考えが自分と違い過ぎて、いらいらする気持ちが浮かんでくるかもしれません。

例えば、よくある例として、以下のようなものが挙げられます。

例1)上司

部下のAは言い訳ばかり言って、全然自分で行動しない

例2)妻

夫は、靴下を洗濯カゴに入れないし、何度伝えても繰り返す

しかし、それは相手が悪いわけではなく、もちろんあなたが悪いわけでもありません。
ただ、ある出来事に対して相手がそのようにふるまっており、それは相手の人生の積み重ねの結果です。
いらいらする気持ちが出てくるということは、あなたとは異なる考えを持っている人と出会っているということです。

話し手と、離れられるような関係であれば、そっと離れるのも1つの手ですが、そうもいかないときもあるでしょう。
イライラしてしまうときほど、自分を振り返り、なぜ自分はいらいらしてしまうのか、また相手はなぜそのような価値観をもっているのか考えてみましょう。

人生に正解はありません。あなたが歩んできた人生は、あなたにとって大切なものですが、一方でそれは相手にとっても同じです。
自分の価値観を強く握りしめて手放さない人ほど、実は自分に自信がないことの裏返しであることもあります。

相手の価値観を深く知り、自身の発見と成長につなげることで、より良い人間関係を築いていく一助となれば幸いです。

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